「神仏めぐりツーリズム」の提唱

 出雲國神仏霊場、20社寺縁座の会の世界平和祈願祭が今年は10回目です。4月19日午後4時松江市賣布神社を会場に開催されます。趣意書には、“混迷を極める現代の世相に「ご縁」と「和」を大切にする出雲の地から、宗教や宗派を超えて世界平和を祈り、人と自然がよく調和する美しい当圏域の魅力を広く発信いたします”とあります。
 私は準備段階のスタート時から、行政職員としての制約はあるものの、「ひっつかず離れずで“伴走”(某兄の表現))」してきました。
 「人と自然との調和」の理念は、田舎ツーリズムの理念と軌を一にします。田舎ツーリズムは、地方(農山村漁村地域、中山間地域)を「自然の“生命”、その生命を育み・加工する“生産”活動、その生命や生産物をいただく“生活”の“3つの生”の良好な関係や循環が今に息づいている地域だ」と位置付け、そこに来訪者や定住者を誘う取り組みであるからです。
 また、まさしく、「山川草木悉有仏性」の考えでもあります。  島根が出雲大社の大遷宮によって耳目を集めており、パワー・スポットなどにも人気が集まる中にあって、「神々の座・出雲」、「神話の国・島根」、「神仏霊場」での「神仏めぐりツーリズム」を田舎ツーリズムのテーマの一つとして提唱したいと考えます。
 「四季折々の風を感じ、地域の自然に親しみ、神仏と向き合う時間を持つ」、「自然と語らい、神仏と語らい、地の人と語らい、地の自然を食す」。
 こうしたイメージでしょうか。神社仏閣を単なる観光、言いかえれば物見遊山の対象とするのではなく、“心の旅の場所”と捉えたいものです。
 3・11の大災害以降、最も重視されるべきは、現代の“社会のありよう”と“心のありよう”を内省する時空(場所と時間)を国民の誰もが持つことだと考えます。
この理念は、今の段階では荒削りですが、社寺縁座の会とも協議しながら、もう少し磨きをかけ、全国にも例のない具体的な展開が図れたらいいなと思います(縁座の会とは内々協議をしています)。
 20社寺縁座の会のみならず各宗教や宗派が、趣意書にもあるように“宗教や宗派を超えて”、“混迷を極める現代の世相に「ご縁」と「和」を大切にする”心を提唱することは、松江市八束町に開館した中村元記念館の活動とも一致しています。したがって、この記念館も神仏めぐりツーリズムのスポットの一つと考えられます。
 また、石見、隠岐にもこうした神社仏閣は多数存在し、地域資源との多様な組み合わせでいろいろとプランができそうです。
 島根田舎ツーリズムは、平成17年度に初めて県の予算に事業名を掲げ政策の柱の一本に立てました。爾来10年目となります。受け入れ体制は石見部をはじめ全県でかなり整いました(もともと県庁の取り組みは浜田から平成15年度に産声をあげました)。
 これからは、この整った受け入れ態勢を活かし、出来るだけ多くの方に訪れてもらえる取り組みにも力を入れていきたいと思います。この提案もその一環であり、その一つです。


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