でんどう

地域振興に関わる様々な方の意見、主張を掲載していきます。

「30・10運動」、これはいい!

 宴会やパーティーでの食べ残しは、いつものことだが、もったいないと思うのは誰しも同じだろう。
「食べ残し」は「残飯」ではないから十分に食べられるが、食中毒のリスク回避から持ち帰りはタブーとなった。

 食べ残しを減らそうという「30・10運動」は聞きなれない運動だが、「開宴から30分と終了前10分は座って料理を食べよう」という運動で、発祥の地がどこかは諸説あるが全国的には広がりを見せている。
調べたら、その変則の「15・10」や「15・15」などを提唱する市も増加中とあった。

 日々の食事での食い残しや、買い物、土産物、祝い返しなどでの過剰包装や使い捨ては格別意識されない。
しかし、それは、いつかは枯渇する有限な資源に依存した文化だから、資源の有効利用のための3R(リユース、リサイクル、リデュ-ス)が提唱されている。

 資源の節減の見地からは、リサイクルにも増して、料理を残さない事や食べ残さない適量の料理、過剰包装の抑制などのリデュ-ス(消費の抑制)の方がより効果は高かろう。

 日本には古来、「もったいない」という「ものを大事にする文化」があった。江戸時代は古着や古紙、ろうそくの燃えカスまで徹底的にリユースやリサイクルする文化だったという(石川英輔「大江戸えねるぎー事情」など)。
この「もったいない」は、その考えに共鳴し世界に普及を図ったことでノーベル平和賞を受賞した故ワンガリ・マータイさんの功績で世界用語となったとも聞く。
世界に普及する一方で、大元の日本ではそれが廃れては恥ずかしい。

 そうはいっても、これらを製造する事業者も従業員もいる。
あまり徹底すると消費縮小はもとより経済規模の縮小に働く懸念もある。「資本主義」という社会・経済制度は、近隣諸国の実情をみればわかるように、現時点では最もベターな制度だから、多少の欠陥は容認すべきである。

 しかし、21世紀の人類の課題は「自然との共生」 だと言われる。
今年10年目となった石見銀山の世界遺産登録に当たっては、「16世紀からすでに自然と共生した鉱山経営が行われていた」ことが評価された。

 高度成長期の「消費は美徳だ」や「大きいことはいいことだ」は歴史上の出来事になってしまった。提供する側、消費する側双方の、3Rやそのための分別(ぶんべつ)などの分別(ふんべつ)を高める様々な取り組みが必要だ。
全国的に広がりをみせている30・10運動(変則も可)はその好例だから、みんなで実践しようではないか。
特に松江市は「リサイクル都市日本一」を施策に掲げているから、リサイクルとともにこれは率先垂範すべき案件だ。

 宴会を「地酒で乾杯」で始め、「いただきます」「ごちそうさまでした」でおいしく最後までいただこう。これは、自然の“生命”をいただくこと、食べ物を作った人に感謝することばである。               (諒)

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