でんどう

地域振興に関わる様々な方の意見、主張を掲載していきます。

副理事長に就任しました

はじめまして。この7月、公益財団法人ふるさと島根定住財団副理事長に就任しました原仁史です。どうぞよろしくお願いいたします。

昨年5月、我が国の将来予測人口とそれに伴う地方消滅という衝撃的な問題を提起した地方創生会議の報告書(通称「増田レポート」)が発表されて以来、人口減少問題・地方創生対策が国策上の重要課題となっています。
こうした中で、このたび「人口減少先進県」とも言える島根県において、いち早く人口定住促進に取り組み、UIターン人口の増加など全国的にも誇れる成果を上げてきたふるさと島根定住財団の運営に関わることになり、身の引き締まる思いです。財団の顔であり精神的・理念的支柱でもある藤原義光理事長ともどもよろしくお願いいたします。

このたび、理事の交代等財団の体制が一新されたことを契機として、従来の「理事長コラム」が「でんどう」というコラム名に改称されました。伝導、伝動、殿堂など財団のミッションを総体的に表現する奥の深い言葉と理解しています。地域振興に関わる様々な方の意見、主張を掲載したいという理事長の思いを受けた変更なのですが、「でんどう」という言葉の持つ重さゆえに、投稿を躊躇する向きもあるかもしれません。
「でんどう」とまではいきませんが、まずは、この新しいコラムに「てんとう」(点灯)するのが私の役目との思いで、ペンをとりました。

簡単に自己紹介をしておきます。出身は雲南市大東町です。地元から松江市内の高校に通い、関西の大学を経て、昭和53年に島根県の職員になりました。県庁生活2年弱で国(自治省)に割愛で出向し6年間の霞が関勤務を経験しました。国にいた間に結婚し、島根県に復帰した際にはJターン(松江市)という形になってしまいました。それが現在まで続いています。
趣味はランニングと松江発のプログラミング言語Rubyのいじくりです。ランニングは趣味というより手頃な日課みたいなもので時間を見つけては汗を流しています。ときどき市民マラソン(と言っても10キロ程度ですが)にも顔を出しています。Rubyは独学のほんのお遊び程度のレベルですが、飽きがきません。野球は巨人ファンです。この点に関しては理事長と非あうんの関係にあります。

さて、定住財団に勤務して改めてすごいと思うのは、その膨大な業務量とそれを厭わず常に前向きに(前傾姿勢で)熱心に業務に取り組んでいる職員の姿です。県内就職を目指す若者やUIターン者、さらには魅力ある地域づくりに取り組む人たちを親身になって支援するという財団のミッションを、職員一人一人がしっかりと自覚し積極的に体現しようとしている、そんなビビッドな組織を実感します。こうした職員の頑張りがUIターン者の増加をはじめとした成果につながり、この島根県の厳しい財政事情の下で財団に対し貴重な財源が投入される源泉になっているものと思います。
そして、その一方には、市町村合併から10年が経過する中で、人口定住を促進するため、各種インフラ整備に代表される「人口」というマクロの視点からの施策展開にとどまらず、「人」というミクロの視点からのきめ細かい能動的・主体的な取組みも重視してきた県内各市町村の動きがあります。県・財団・市町村が同じベクトルで一諸になって取り組む、こうした体制は一朝一夕にできるものではなく、ここに全国に先駆けて定住施策に取り組んできた島根の「強み」があると確信します。

「増田レポート」に端を発した国策としての地方創生政策により、全国の自治体が一斉に定住促進に取り組む状況となりました。自治体の人口定住対策は自然減を極力抑えながら社会増を図ることにありますが、自然減の食い止めには出生率の大幅な向上を目指した数世代にわたる息の長い取り組みが必要である以上、いきおい限られたパイ(人材)を自治体同士で奪い合う社会増対策が一層激烈になるものと予想されます。
はたして、東京一極集中を是正するための国を挙げた人口問題対策が、これまでの地方振興施策と同様、自治体を「知恵」と「熱意」で競い合わせ「勝ち組」と「負け組」を選別するようなゼロサムゲームの形に委ねられていいものか、正直のところ、懐疑的な気持ちも禁じえません。
とは言え、社会増は地域の魅力を測る総合的な物差しでもあります。全国が地方創生一色のムードにある今こそ、ふるさと島根定住財団は、県・市町村とともに、周囲の喧騒にとらわれず、冷静沈着に、自信を持って、今までどおりの地道な活動を「人」を大切にしながら行っていくことにより、しっかりと結果を出していきたいと思います。 皆様の益々のご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。

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