株式会社エブリプランの求人情報

多様な人材が結集し、社会課題解決のために奔走する。
共に地域を輝かせるための仕事をしませんか?

ソフトウェア・情報処理・シンクタンク・マーケティング・調査建設コンサルタント(島根県 松江市)

社屋

松江市北陵町の小高い丘の上にある研究開発型企業のための企業団地、それがソフトビジネスパークです。製造業の工場やIT企業のオフィスなどが立ち並び、他県からの立地企業も多く存在しています。

この豊かな自然に囲まれた静かな環境の中で、ひときわ目を引くお洒落なオフィスを構えるのが、株式会社エブリプラン(以下、エブリプラン)です。広々としたオフィスの大きな窓からは、緑の森や池が一望でき、この素晴らしい眺望を楽しめるウッドデッキも完備。取材に訪れたこの日は天気も良く、デッキの一角にある打合せコーナーで、社員の方が青空ミーティングをされている姿が見られました。

最初にお話を伺ったのは、常務取締役 地域政策部長の肥後淳平さんです。

Q.主な事業内容は?

肥後さん

弊社は割と業務の領域が広いのですが、主なところでは建設コンサルタント業と、地域振興に関するコンサルティング業になります。建設コンサルタントの方は、土木の設計が中心です。もう1つの地域振興コンサルティングの方が弊社の特色でもあるんですけれども、様々な行政課題を解決するためのプロジェクトを企画し、それを推進していくようなことをやっています。

肥後さん

建設コンサルタント業については、当サイトでもこれまで複数の企業を取材させていただいており、島根県内にも多くの同業者が存在しています。一方、地域振興コンサルティング業というのはあまり聞き慣れない業種です。

Q.地域振興コンサルティングについて詳しく教えてください。

肥後さん

これについては、大きく二つの方向性に分かれています。1つは、地域が抱える課題を解決する、というローカルなプロジェクトの立ち上げと推進です。現在の主な地域課題としては、人口減少問題に伴う移住・定住の推進や、関係人口(移住した「定住人口」や、観光に来た「交流人口」ではなく、地域や地域の人々と多様に関わる人々のこと)の創出、観光誘客などが挙げられます。

もう1つは、海外に向けたグローバルな事業展開をサポートする事業です。具体的には、インドと山陰のビジネスマッチングの橋渡しを行っています。

ここでインドという国名が出ましたが、なぜインドにフォーカスされているのでしょうか。

肥後さん

弊社が以前立上げに携わらせていただいた、松江市八束町にある「中村元記念館」という施設がありまして、その中村元博士がインド哲学の世界的権威でいらっしゃったことから、インドとの交流が始まりました。

中村元記念館

肥後さんいわく、中村元博士の生誕100周年を記念した施設の創立に際して、エブリプランはプロデュースという形で深く関わったのだそう。それを機に始まったインドとの文化交流、経済交流を通じて、インドの国が抱える課題に直面し、それをコンサルティングする流れが生まれたとか。

Q.インドの地域課題とはどのようなものですか?

肥後さん

インドは発展途上国なので、廃棄物処理問題や食糧問題、エネルギー問題など、様々な課題を抱えています。弊社がいま携わっているのは、生ごみを堆肥化するプラントの導入です。山陰の企業さんが持つ生ごみ処理技術を、インドのケララ州という地域に持ち込むための橋渡しをするのが弊社の役割です。

インドの地域課題を解決するために、山陰の地元企業を紹介することで、地元企業にとっても新たなビジネスチャンスが生まれます。双方WIN-WINの関係を構築するための仲介役を果たすのがエブリプラン、という構図です。

Q.地域振興コンサルティングという事業分野に進出したきっかけは?

肥後さん

元々土木系の建設コンサルタント会社に所属していたメンバーが集まって創業した会社なんですが、建設コンサルタントというのは、構造物の設計、つまりハード面を手掛ける業種なんですね。競合も多いなか、将来的にハード面だけでは生き残れない時代が来るという先読みもあって、徐々にソフト面にも力を入れていこう、そしてそれを自社の強みにしていこう、という流れに変わっていきました。

現在創業から26年目を迎えたエブリプラン。ハード面だけでなく、ソフト面のコンサルティングもできることを強みに、行政課題に対しても積極果敢に提案していくことで、自ら仕事を創出するスタイルを重視しています。

肥後さん

もちろん、入札やプロポーザルという形で公共案件を受託することもありますし、実際会社の売上の7割近くはそういった形で受けた業務であったりします。ただ、我々が大切にしたいのは、我々が自ら仕掛けていく、行政よりも先に動いて提案していくスタイルなんですよね。これは実際やるとなるとかなり長い時間がかかることですし、提案を仕事に繋げていくプロセスも容易ではありません。それでも、こちらが先に仕掛けて仕事を創出していくことにはこだわり続けたいですし、むしろもっと力を入れていきたい領域です。

肥後さん

まだ予算化されていない業務を、提案することで仕事にしていくこと。想像するととても大変なことに違いありませんが、しかし実際に自社の提案が受け入れられ、予算がついてプロジェクトが始動する可能性を考えると、聞いているだけでもワクワクしてきます。

Q.これまで御社が先駆けて提案して、予算化された案件はありますか?

肥後さん

はい、ちょうどこれから実証実験が始まるんですけど、少し前に廃線になった三江線というローカル線がありまして。今はもう電車は走っていないのですが、この線路を観光事業につなげようということで、トロッコ車両を走らせるプロジェクトが進行中です。

2018年に廃止されたJR三江線は、島根県江津市と広島県三次市を結ぶローカル線で、途中中国山地を貫流する江の川や緑の山々を眺めながらゆったりと電車の旅が楽しめる路線として、密かな人気を集めていました。中山間地域の過疎化等の影響を受けて利用者が減り、惜しまれつつ廃線となりましたが、これを島根の貴重な観光資源として活用したい、という熱い想いを持つ地元の方たちに賛同し、一緒に具現化しようと立ち上がったのがエブリプランです。

三江線ノスタルジックレールパーク
肥後さん

これも数年越しのプロジェクトです。来年行われる予定の実証実験では、トロッコで実際に江の川の橋を渡って、県境を越えることになっています。三江線の廃線によって活力を失いつつある沿線の地域に、再び活気が生まれることを願っています。

建設コンサルタントの枠を超え、自ら課題を見つけて提案することが主流となっているエブリプランは、この他、医療やエネルギー分野のプロジェクトにも参画しています。

肥後さん

株式会社ERISAという関連会社がありまして、そこでは島根大学医学部と組んで、脳のMRI画像をAI(人工知能)で解析することによって、認知症の早期発見に繋げるプログラムの開発を行っています。さらに、グリーンパワーうんなんという合同会社にも参画していまして、そちらでは木材チップを使ったクリーンエネルギー事業を行っています。

クリーンエネルギー事業イメージ

実に幅広い領域で、コンサルティングを軸にした事業展開を行っているエブリプラン。しかしこれだけ事業領域が広いと、専門家を集めるのに苦労しそうです。

Q.採用活動はどのように行っているのでしょうか。

肥後さん

実はふるさと島根定住財団さんの紹介で入社したメンバーが多いんですよ。海外生活が長かったメンバーや、東京からのIターン者など、多種多様な人材が集まっているのが弊社の特徴です。それこそ年々事業内容も変化していますので、採用する人材のバックボーンもますます多様化しています。

土木設計、地域課題のコンサルティング、医学、バイオマス…これまで伺った話だけでも業務が多岐に渡るので、それぞれの専門性を持った人を探すのも大変そうですね。

肥後さん

いえ、正直言って、採用時にどこまで専門性を持っているか、はそこまで重要視していません。もちろん専門性や専門技術は持っているに越したことはないんですけど、それ以上に大切なのは、前向きで、チャレンジ精神が旺盛で、行動力があること、ですね。

意外にも、各分野の熟練の経験者、でなくとも、エブリプランに入社できるチャンスは多くありそうです。

肥後さん

やはり弊社にとって、一人ひとりの人材こそが財産ですから。それぞれが自分らしい働き方で働いて、自分のはっきりとした強みがあって、言うなれば個人事業主の集合体、みたいな会社になれるといいかなと思っています。個々に独立した大人でありながらも、互いに信頼関係で繋がっていて、適度な緊張感もありつつ、協力し合ってひとつのことを成し遂げていく。そんな組織を目指したいですね。

社内

Q.女性の方も多く活躍されているようですね。

肥後さん

はい、基本的に男女問わず活躍できる職場です。現在、ご主人の仕事の都合で市外でリモートワークをしている女性社員もおりますし、育休取得後に時短勤務で復帰した女性社員など、個々の状況に応じた柔軟な働き方に対応しています。お子さんの学校行事などのために時間単位で有給休暇が取れる制度や、週一で1時間の遅出出勤、または早退ができる制度もあります。

そんな多様性を活かす社風のエブリプランに、今から約4年前に滋賀県からIターン入社し、地域振興コンサルティング業務に邁進する小田千愛さんにもお話を伺いました。

Q.入社のきっかけは?

小田さん

大学生のとき、インターンシップに来させていただいたのがきっかけです。私が通っていた滋賀の大学での就活セミナーで、定住財団さんがブースを出されていて。そこでエブリプランがインターンシップ受け入れをしていることを知って、事業内容にもとても興味が湧いたので、参加を申し込みました。その時初めて島根県を訪れたのですが、5日間のインターンシップでは毎日いろんな仕事の現場に連れて行っていただいて。特に肥後さんとご一緒させていただく時間が一番長かったんですが、この人たちとここで一緒に働きたい、そう思いました。

小田さん

当時学生だった小田さんを、エブリプランの先輩社員たちがあちこち連れ出してくれ、お客様との打合せの現場などにもどんどん同席させてもらったとか。ほぼ一日中外出する日々が続き、クタクタになって滞在先のホテルに戻ったあと、その日の日報をまとめながら、何とも言えない充実感に包まれたという小田さん。ほどなくして、エブリプランの求人への応募を決め、見事内定を掴みました。

Q.現在はどのような仕事をされていますか?

小田さん

分野で言うと、観光とか関係人口創出とか幅が広いのですが、例えば地域の現場に出向いていって、コミュニティづくりのお手伝いをさせていただいたり、そんな仕事をしています。入社1年目のときから今までずっと携わらせていただいているのが、島根県内の子どもたちを隠岐に連れていって、子どもたち同士の触れ合いの中で郷土愛を育んでいくプロジェクトです。今年で4年目になりますね。

それ以外には、先ほど肥後さんが話されていた旧三江線のプロジェクトの一環として、邑南町のINAKAイルミのイベント運営の仕組みづくりにも関わらせていただきました。

INAKAイルミとは、三江線が廃線になる以前から取り組まれている邑南町の地域活性化プロジェクトで、「地上20メートルにある天空の駅」として知られる旧JR宇都井駅周辺を、手作りのイルミネーションでライトアップするイベントのこと。エブリプランでは、三江線廃線後のINAKAイルミをどう継続していくか、その仕組みづくりを、地元の有志や学生ボランティアの皆さんと共に考えています。

INAKAイルミ
小田さん

この事業には、ただイベントに来る人を増やすだけではなく、いかに邑南町の関係人口を増やしていくか、というテーマがあります。私自身、元々他県から来た「邑南町の関係人口 ※1」のうちの1人ですので、自分自身が地域の方々とどう関わっていくことができるか、を探りながら仕事をしている感覚がありました。休日などプライベートでも邑南町の方々と関わる生活を続けているうちに、「今度芋掘りするけん、来るだわね」とお声がけいただいたり、「今年のイルミはこんなことしようと思っとる」と教えてくださったりするようになって。皆さん本当に温かくて、よそから来たのにこんなに深く交流させてもらえていることが本当に嬉しいですし、こんな風にもっと関係人口を増やしていけたら、と思っています。

(※1)関係人口
移住した「定住人口」や、観光に来た「交流人口」ではなく、地域や地域の人々と多様に関わる人々のことを指します。

自身の体験を通して、手探りながらも関係人口創出のヒントが見つかった様子の小田さん。休日も自ら邑南町に足を運ぶなど、体当たりで仕事にぶつかっていく姿は実にたくましく映ります。

Q.肥後さんに伺います。小田さんはどんな部下ですか?

肥後さん

とても素直な子で、技術的にも人間的にも、順調に成長してくれていますよ。何より人柄がいいので、お客さんにも可愛がられていますし、信頼しています。最初の頃はちょっと頼りないというか、すぐ泣くようなところもありましたが、今では随分たくましくなりました。

小田さん

私よく、「滑車の中のハムスターみたい」って言われるんです。頑張ってるように見えて、実は何も進んでない、みたいな(笑)。空回りしてるって、いろんな方に例えられてました。

小田さん

そんな小田さんの、不器用ながらも熱い想いでがむしゃらに突き進む姿が、地域の方々に受け入れられ、同じ目標に向かって歩んでいく仲間として認められているのでしょうね。

Q.肥後さんに伺います。今後小田さんに期待されることは?

肥後さん

まずは自分ひとりで仕事が取れるようになってもらって、企画からプロジェクトの推進まで、小田が中心となってやれるようになることを目指してほしいです。でも既によくやってくれていますので、そうなる日は近いでしょう。自分なりの専門性を高める努力を積み重ねて、やがて「小田さんと一緒に仕事がしたい」と周囲から言われる人材になっていってくれるであろうことを期待しています。

小田さん

はい、弊社には肥後さんのような尊敬できる先輩方がたくさんおられるので、早く皆さんに近づけるように私も頑張ります!

地域課題の解決、という明確な答えのない業務に、情熱を燃やしながら日々邁進するエブリプランの皆さん。必ず持っていなければならない経験や資格はなく、「前向きで」「チャレンジ精神旺盛で」「行動力があること」が求められる資質です。
小田さんのように思い切って飛び込んでみたい、という意欲ある方は、ぜひインターンシップや会社見学に訪れてみてください。

社屋

(2020年11月取材)

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