有限会社松の湯の求人情報

どこまでも“人”を大切に。
お客様を、同僚を、笑顔にできる「人財」、募集中!

温泉旅館(島根県 松江市)

「美肌の湯」として温泉グランプリにも輝き、県内外から多くの観光客が訪れる玉造温泉。たくさんの温泉旅館が立ち並び、観光名所としてすっかり定着したこの場所は、かつて松江藩のお殿様も訪れる湯治場として知られていました。そんな1300年の歴史を持つこの地に、観光旅館として最初に建てられたのが「松乃湯」です。元々は「松崎水亭」という料亭からその歴史が始まる松乃湯は、一体どのような経緯でこの地に観光旅館を建てたのでしょうか? 受け継がれる歴史と、次世代を担う人材募集にかける熱い想いを伺いました。

玉造の温泉街のちょうど中ほどに位置する松乃湯は、しっとりとした情緒ある佇まいの温泉旅館です。最近は、館内に展示される100㎏もの水晶の勾玉を見に来る人も多く、宿泊はもちろん、日帰りで温泉やお食事を楽しむ方も増えているのだそう。伝統を大切にしながらも、新しい試みを取り入れ、進化しつづけている松乃湯の原点とは一体どのようなものだったのでしょうか? 取締役専務の横山範幸さんにお話を伺いました。

私どもは旅館業を営んでいますが、もともとは料亭からスタートしました。明治18年に今の松江市役所の近くに、松崎水亭という料亭を開業したのがはじまりで、今年、創業135周年という一つの節目の年を迎えることができました。もともとが料亭ですから、料理にはこだわりがあります。おもてなしでも、料理でも、お客様にご満足いただけるよう心を尽くしています。

料亭時代は横山大観など様々な著名人が訪れていたという松乃湯。横山さんが見せてくださった旅館開業当時のモノクロ写真には、温泉旅館が立ち並ぶ今の景色からは想像できない田園風景と、当時の松乃湯の建物が静かに映っていました。湯治場だった玉造に「観光旅館」を作るには、並々ならぬ決意があったのではないでしょうか? 横山さんに玉造進出のエピソードを伺いました。

玉造の温泉は素晴らしい泉質なので、湯治場はとても賑わっていたようです。訪れた方が少しでもくつろいで、素敵な時間を過ごしてくださったら…という想いで、観光旅館を作ったと聞いています。当時のこの辺りは田んぼばかりでしたからね、決断にはかなりの勇気が必要だったのではないでしょうか。

玉造初の観光旅館「松乃湯」の誕生秘話は、この地に訪れる方への優しく温かい思いやりに満ちていました。

松乃湯では120名ほどの従業員が日々勤務をしているそう。社員の行動目標は「みんな仲良く、健康で、常に進歩的であれ」。雇用形態は正社員、パートタイム、アルバイトと様々ですが、松乃湯では従業員同士の仲が良く、皆で助け合い、協力し合って、常に新しいことにチャレンジしていく文化が根付いています。

人は財産です。従業員を大切にする会社でなければなりませんし、それを全スタッフが感じられる会社にしなければいけないと思っています。なので、新卒者も中途採用の方も大切に育てています。

Q.今年は新卒者が11名も入社する予定とのことですが、若者を雇用するために独自の取り組みをしているのですか?

新卒採用の中には四大卒や短大卒の方もおられますが、一番多いのは高卒の方で、今年は8名の予定です。最近は高校卒業後に就職する人が減ってきていますが各学校の就職指導の先生とコンタクトをとりながら、できるだけ多くの学生さんに興味を持っていただけるよう採用活動を進めています。
あとは、既に松乃湯で働いてくれている地元高校の卒業生が広告塔になってくれている部分もあります。高校生の場合、母校の先輩がいると安心感が違うと聞きますね。

Q.採用後の研修や配属はどのように決まりますか?

中途採用の場合は基本的に応募した部署への配属となりますが、新卒採用の場合は入社時にはまだ配属を決めません。もちろん希望は考慮しますが、正式配属までの研修期間は様々な仕事を体験してもらいます。そうすることで、自分の新たな可能性を見いだせることもありますし、会社としても個人の適正が見えてきます。

松乃湯では、配属が決まった後も1か所で長期間勤務することはなく、様々な部署で仕事をしながら、総合的にスキルを磨いていく形を取っているそう。

お部屋や宴会会場で積んだ経験をフロントで生かしてくれとか、その逆であったりとか。働く部署を変えることによって今まで見えなかった部分も見えてきますし、後輩の指導についても変わってきます。できるかぎりその人の特性をいかしながらも、ひとつの仕事に固定しないように働いてもらっています。

従業員が成長できる職場環境を目指し、人に寄り添い運営されている松乃湯。横山さんに、今後はどのような職場にしていきたいのか、思い描いているビジョンをお伺いしました。

今でも十分、従業員同士仲が良いんですが、更に絆が深まると良いなと思っています。人は財産ですので「松乃湯って働きやすい」「あそこだと良い先輩がいる」「働く雰囲気がいい」とか、自然にそう言ってもらえるのが一番ですよね。

あと、給与体制や福利厚生も重要だと思っています。松乃湯には、職場から歩いて1分のところに女子寮、5分のところに一般寮があり、寮費の負担が少なくて、水道、ガス代は無料で、月々6,000円なんですよ。出勤の日は旅館内の従業員食堂で食事も出しますし、ちょっとストレートな言い方になりますが、若いうちからお金を貯めていただける環境です。

長く働くためには、仕事のやりがいや職場環境だけではなく、収入もとても大切です。耳障りの良い言葉だけでなく、給与面についてもオープンに語る横山さんからは、従業員の皆さんに対する真剣な想いが伝わってくるようでした。

Q.今後は松乃湯をどんな温泉旅館にしていきたいですか?

旅館は、たくさんのお客様に来てもらうことが生命線です。遠方のお客様がわざわざ来てくださるのはとてもありがたい事ですが、今後特に力を入れていきたいのは、地元のお客様がリピートしたくなる旅館づくりです。松乃湯の起源は料亭ですから、自慢の料理で「法事をするなら松乃湯」「同窓会をするなら松乃湯」とリピーターのお客様を増やしていきたいですね。

それから、「地元の人に愛される」というと大げさかもしれないですが、お客様との距離感が近い旅館にしていきたいと思っています。親しい方とお昼を食べて入浴して、お部屋でゆったりくつろいで、15時ごろに帰路について…。そういうちょっとしたご利用を楽しんでもらえる、地元の方にとってより身近な存在でありたいと思っています。

玉造の地に観光旅館を根付かせたパイオニアである松乃湯は、お客様と従業員にどこまでも優しく寄り添う、包容力を持った企業でした。

続いて、おもてなし部の部長、伊藤幸裕さんに指導者のお立場から、採用や研修、入社後のキャリアアップまで幅広く伺いました。

Q.中途採用は未経験でも大丈夫でしょうか?

中途採用のほとんどが未経験ですので安心して来てください。配属先によって多少教育方法は変わりますが、お客様の対応をする「おもてなしの部門」にはマニュアルがあり、先輩社員がマンツーマンでひとり立ちするまで一緒に業務を行います。

伊藤さんが担当する「おもてなし部」の研修は、「最初の1カ月でレストランのテーブルを2卓担当できるように」などの目標を設定して研修を行っているそう。

目標はしっかり設定するんですけど、「絶対に何カ月で独り立ちしなければならない」と無理に型にはめてしまうと、従業員に精神的なストレスを与えかねません。働く環境が楽しくないとお客様の前で自然な笑顔は出ませんから、一人ひとりのペースに合わせて柔軟な対応をしています。

松乃湯で働く皆さんの自然な笑顔は、こうした企業の想いで守られています。若者が多く働く松乃湯では、サービス向上委員会や、若手のキャリアアップ支援など、様々な取り組みをしています。サービス向上委員会では、お客様へのご対応はもちろん、社員の福利厚生や待遇面の話も取り上げられ、積極的な意見交換がされているそうです。

年齢や勤務歴は関係なく、良い意見はどんどん取り入れています。例えば、最近生まれた松乃湯のゆるキャラ「まつどん」は入社1年目の社員が考えてくれたんです。今後は大浴場の案内とか、アメニティにまつどんを登場させる予定です。このように、松乃湯では至る所に若いスタッフの声が反映されています。自分たちが新しい松乃湯をつくっているという手ごたえを感じながら働けると思いますよ。

その他にも、22歳でフロントのチーフを務める社員がいたりと、日々の努力やスキルを適切に評価して、ステップアップにつなげている松乃湯。もちろん本人の努力あってのステップアップですが、日々の地道な頑張りを見てくれる、管理職の方々の「親心」ともいえる熱く、優しい想いが伝わってくるようでした。

Q.管理職の方からみて、職場の雰囲気はどうですか?また、どんな方に松乃湯の仲間に加わってほしいですか?

私も他社で働いていたから感じますが、松乃湯は、いい意味で従業員がのびのびしています。だからお客様と接するときも笑顔がいいのかなと思いますね。未経験でも、年齢が高い方でも、「お客様の笑顔がみたい!」という気持ちを持って、チームで頑張ってくれる方に仲間に加わってほしいです。

最後に、伊藤さんから求職者の方にメッセージをいただきました。

毎日の仕事は大変なんですけど、お客様からの「楽しかった」、「ありがとう」、「また来るね」という言葉が次への活力になる仕事です。松乃湯は意欲のある若者に活躍してもらえる環境ですので、ともに頑張り、新しい松乃湯を一緒に作っていきましょう。

松乃湯では接客マニュアルを整えながらも、お客様対応は従業員を信頼し、任せている部分も大きいそう。その自然な気遣いや飾らない笑顔が、訪れる人に癒しをあたえているのかもしれません。

続いて、従業員を代表して藤本彩花さんにお話を伺いました。入社からまだ半年ほどの藤本さん。松乃湯で働く前は保育士としてお仕事をしていたと教えてくれました。一体どのような経緯で松乃湯に就職したのでしょうか?

若いうちに色々なことに挑戦したいという気持ちがあって転職を考えていた時、旅行で訪れた松乃湯の求人を見つけたんです。家族で利用した時に落ち着いた雰囲気で良いところだな…と思っていたので、ここで働こうと決意しました。

運命的なご縁で働くことを決めた藤本さん。異業種からの転職で苦労したこともあったのではないでしょうか?実際に働いてみて、大変だったことや、嬉しかったことを率直に教えていただきました。

慣れない仕事に最初の頃はずっと緊張していました。そんな時に、お客様から「お姉ちゃんの笑顔すてきだね」と声を掛けてもらえたことがありました。お客様にとっては何気ない一言だったかもしれませんが、本当にうれしかったです。 お客様から、「がんばってね」とか、「ありがとう」とか、「楽しかった」と言ってもらえると、この仕事をして良かったなぁと感じます。

仕事を始めて半年、「まだまだなんですけどね…」と謙遜しながらもハツラツとした笑顔を見せる藤本さんの表情からは、お仕事のやりがいと日々の充実感が伝わってくるようでした。
続いて、今のお仕事内容について教えていただきました。

私は入社の時に希望を出して、仲居をさせてもらってます。着物を着て仕事するのに憧れていたので、夢が叶って嬉しいです!仕事内容は、主に宴会や朝食のご提供を担当していて、先輩のお手伝いをしながら仕事を覚えてきました。分からないことや困ったことがあっても優しくサポートしてもらえるので、安心してのびのび働けています。最近は数部屋の宴会を一人で担当できるようになりましたよ。

最初は慣れない仕事や旅館独特の勤務形態に少しお疲れ気味だったという藤本さんですが、仕事を覚え、勤務時間のペースをつかみ、良いバランスでお仕事ができるようになったそう。

旅館はお客様のいない昼間に長い休憩が入るんです。休憩時間は自由なので出かけても良いのですが、はじめのころは夜の勤務に向けて寮で休んでいました。最近は仕事のペースがつかめましたし、着付けに時間がかからなくなったので、買い物に行ったり職場の仲間とお茶をしたり、休憩時間を楽しんでいます。

新しいことに果敢にチャレンジしながら、楽しむことにも全力投球の藤本さん。それができるのは、安心して働ける職場環境と、頼りになる仲間がいるからなのかもしれません。 広島からIターンで島根に来たという藤本さんに、生活面での変化についても伺いました。

車以外の方法で外出しにくく、そこは少し不便ですが、転職して良かったと思っています。今はオンとオフがしっかり分かれているので、休日も満喫できて毎日が充実しています。地元の広島にも高速道路を使えばすぐに帰れるところとか、寮費が安かったり、まかないがあったり、働きやすくて生活もしやすい環境だと思います。

松乃湯は未経験でも接客を楽しめる職場です。もちろんきっちりした接客マニュアルはあるんですが、お客様への接し方は社員の裁量に任されています。
時々お客様から「ぜひうちの地元に来てね」と声をかけていただくこともあって、全国に行ってみたいところがたくさんできました。お客様への接客を社員に任せてくれているからこそ、こういうお客様と距離の近い接客ができるのかなと思っています。

玉造最初の観光旅館「松乃湯」は、人を思いやる優しさにあふれた、笑顔がきらめく場所でした。

(2020年2月取材)

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