「U・Iターンのポータルサイトを目指して」 H18.8.1

                      平成18年8月1日
                      (財)ふるさと島根定住財団
Webサイトをリニューアルしてからちょうど一年目に当たる今日、U・Iターンの「ポータルサイト」を目指す我々の考え方について述べたい。
島根県は、過疎化・少子高齢化に苦しんでいる。だから全国の中でも先陣を切ってUターン・Iターン対策に取り組んできた。
日本の人口は2005年はじめて減少に転じたが、島根県は既に1993年に自然減社会に突入した。出生数が死亡数を下回ったのである。人口構成は、自然減に陥ってしまうと坂道を転げ落ちるように少子高齢化が進んでしまう。その危機感から、島根県は、自然減が目前に迫った1992年を「人口定住元年」と定め、せめて人口の社会減(転入<転出)を食い止めようとした。
そのシンボルとして誕生したのが定住財団であり、したがって当財団は、設立当初からU・Iターンの促進に向けて全力を傾注することを求められてきた。
15年間にわたって試行錯誤を積み重ね、「しまねの産業体験」「しまね暮らし体験ツアー」「空き家活用助成事業」「地域づくりトライ・チャレンジ事業」のように、全国から注目される看板事業も育ってきた。
その中でも、当財団が一番こだわりを持って努力し続けてきたミッションは、島根へのU・Iターンの「総合窓口」になることである。ふるさと島根のことを思い出したら、あるいは田舎暮らしの有力候補地として島根を考えるなら、まず当財団に連絡や相談をいただきたい。我々が第一段階の接点となってそのニーズをお聞きし、しかるべき情報源や関係機関へと橋渡しをさせていただく。
いまどきの言葉でいえば、島根暮らしの「ポータルサイト」になること。それを目指して歩み続けてきたのである。当財団のロゴに古くから「定住情報の総合窓口」と添えているのは、そんな気持ちの表われであった。
しかしながら、現実の我々の仕事ぶりは、どちらかといえばイベント会場等での直接対面相談や、各種ふるさと情報誌という紙媒体に重点が置かれ、Web上の「ポータルサイト」としての地歩を固めるという気迫に欠ける面があったことを率直に認めなければならない。
そもそも物理的距離が必ず介在してしまう「U・Iターン」という業務を担当していながら、距離と時間の制約を乗り越えるITとWebを活用しきれていなかった点を真摯に反省しなければならない。そんな思いで、ちょうど一年前、Webサイトの完全リニューアルに踏み切った。
今さらこの一年間の営みをときほぐすことはしないが、率直に言って、我々は実はWebについて何も知らなかったのだ、ということを痛感する日々であった。ネット上でホスピタリティを表現しようと思っても、どうすればウザッたくない形でサラリとそれをやれるのか。読者の皆さんはどんな情報をどんな時に必要としているのか。勘違いの連続の上に、やっと現在のWebサイトがある。
リニューアル前に比べて、アクセス数が20倍以上に増えたという数字が残っている。しかし、今、その数字を単純に喜ぶ気には到底なれない。世間様に対してWebサイトを構えることが、しかも「ポータルサイト」の看板を維持しつづけることが如何に大変なことか、身に染みてわかってきたからである。
そんな我々にとって、この一年は、ある意味でとても意義深い年でもあった。団塊の世代が定年退職を迎える「2007年問題」を契機として、今一度、幅広い世代の方々に島根へのUターン・Iターンをお考えいただきたい。そんな島根県知事の熱意のこもった「島根暮らしUIターン支援事業」が重点施策として予算化されることになったからである。
当財団には、設立15年目にして、あらためて「総合窓口」と「職業紹介」という二大ミッションが与えられた。職員にとっては、これまでの努力が認められたという安堵感と、知事の熱い期待に応えなければいけないという燃え上がるような勇気と責任感を感じたことが、今でも鮮明に思い出される。
この二大ミッションは、まだまだ奥が深い。ご利用者様に満足し納得していただけるサービスレベルに到達するには、今後もたゆまぬ改良を続けていく必要がある。具体的に言えば、ご利用者様のニーズをきちんを受け止めるためのキャリア・カウンセリングの技術水準の向上と、ホスピタリティの習得、そしてWebサイトの更なる技術的改良である。
その努力の先に、世間様がおのずと、島根へのU・Iターンの「ポータルサイト」として我々を認知してくださる日が来るのだろう。

このサイトはオープンソースソフトウェアのRubyで構築されています。