株式会社田中種苗の求人情報

農業を通じて“地域振興”や“食の安全”へ貢献! 一粒の種から豊かな人生の花を咲かせませんか?

卸売業、小売業(島根県 出雲市)

社屋

出雲市の市街地に本社を構え、種苗業界では中国地方トップクラスの業績を誇っている株式会社田中種苗(以下、田中種苗)。1962年、農業振興に貢献しようと創業者の田中健市さんが出雲市内に個人経営の「田中種苗園」を開業して以来、半世紀以上にわたって農業の発展を支えています。

「植物の育て方は風土によって変わるので、種苗を販売するというビジネスは、商圏を広げていくというより、地場産業として各地に根付いていったのですよ」と話してくださったのは、田中種苗の創業者の長男で現社長の田中充さん。農業生産をサポートする企業として地域と共に歩んでいる田中種苗とは、一体どのような会社なのでしょうか。 お話を伺いました。

Q.御社の事業内容を教えてください。

田中さん

私たちは種苗や農業資材の販売をはじめ、種苗の生産、農園芸用施設などの設計と施工を主にやっております。種苗業界はなかなかイメージしづらいと思いますが、種や苗の生産、開発、販売だけでなく、種や苗を育てるための土、肥料、農薬、そしてハウス施設や栽培システムといった作物を育てるための環境づくりまで、農業を裏方としてサポートさせていただく事業を多岐にわたって展開しています。

田中さん

農業は自然が相手の仕事であるため、天候や災害などの影響を受けやすく、周りの環境次第で作物の成長具合が大きく変わってしまいます。そこをいかにして品質を安定させるか、そのためにどのような種や苗、生育環境を提供するのかが、種苗業界の果たす大きな役割であるとのこと。

そして、そんな厳しい農業の現場で農家の皆さんを的確にサポートする重要な役目を担っているのが、田中種苗の営業職の方々です。

農家の方々にとって、品質と生産量の安定化は経営の根幹に関わる重要な部分です。それをサポートする仕事となると、農業に関する高い経験値がないと活躍が難しいイメージを持たれる方も多いかと思いますが、田中種苗の営業職では必ずしも経験値だけを重視はしていません。

Q.御社ではどのような方が活躍されていますか?

田中さん

人の話をしっかり聞けて整理できる力のある方が活躍していますね。弊社の営業は、飛び込みでガンガン営業をかけてどれだけの売り上げを立てるのか、ということよりも、いかに既存の地元農家の方々に寄り添って良き相談相手となれるか、一緒になって問題を解決して信頼されるか、ということがカギになります。ものを作るという面での経験値は確実に相手のほうが上ですし、私たちは作り手ではありません。

私たちの役割は、農家の方々がものづくりしやすい環境や方法をサポートすること。人の話をしっかり聞けなければ、相手のニーズを踏まえたご提案などできません。わからないことがあったとしても、相手の話をしっかり聞いて会社に持ち帰ることができれば、誰かが的確なアドバイスをしてくれるから、大きな問題にはならないと思いますよ(笑)。

“会社に持ち帰ることができれば、誰かが的確なアドバイスをしてくれる”という田中社長の言葉。きっと田中種苗の社内には、長年の経験を経て積み重ねたノウハウがあり、的確に後輩に助言できる先輩スペシャリストが数多くいらっしゃるのでしょう。

会議風景

農家の皆さんの声に耳を傾けることを重視して地域とともに歩んできた田中種苗は、「農業の魅力を、人へ地域へ、そして未来へ伝える。」ということを事業テーマの1つに掲げており、様々な講習会や園芸教室なども開催されています。

田中さん

農協さんや自社で開催している栽培講習会で弊社社員が講師を務めさせていただいたり、趣味で家庭菜園などを楽しむ方を対象にした園芸教室を開いたりしています。その他、小学生を対象にした食育推進プロジェクトにも参加させていただいております。

食育推進プロジェクトとは、単に「食の消費」だけに焦点を当てるのではなく、「食の生産」にフォーカスした食育の取り組みです。タネまきから収穫という一連の流れを子どもたちが体験することで、農業の大変さと喜びを知ってもらい、食べ物に対する感謝の心を醸成することができるのです。まさに種苗メーカーならではの社会貢献のあり方ですね。

講習会
感謝状

このように、様々な形で地域の方々にとって役立つ情報を積極的に提供している田中種苗ですが、一方で、新しい技術の研究、習得にも意欲的に取り組んでいます。

田中さん

新技術が開発されたと聞けば、県外でも国外でもすぐに出向いて情報や技術を習得しに行きます。常に情報をアップデートしていかないと、この業界もどんどん進化していきますから。

現在も県内の各種研究機関とタッグを組み、新技術の開発や情報システムの分野にも挑戦しているのだとか。

歩みを止めることなく、常に新しいことに挑戦し続けること。このあたりが、田中種苗が業界のトップランナーとして走り続けるための秘訣なのかもしれません。

田中さん

長年にわたって培ってきたノウハウをいかして、2014年には“島根型少量培地耕システム”と名付けたイチゴの栽培システムで特許を取得しました。イチゴの産地は日本中にあるわけですが、地域ごとに環境が違うと作り方やできるものが違ってきます。まさに、島根に根付いてやってきた私たちのノウハウを地元の農業に還元できた一例ですね。

少量培地耕システム

このように、多岐にわたる事業展開や地域貢献活動で地元から評価され、信頼を得て成長を続けている田中種苗。ハウスや温室、栽培システムの設計・施工と、種苗、フィルム加工を含めた売上高は中国地方でトップとのこと。

そんな田中種苗が求めるのはどのような人材なのでしょうか。

Q.どのような方に入社をしてほしいですか?

田中さん

弊社は文系・理系や出身学部などの学歴で判断することは全くなくて、人物を重視しています。農業をサポートする会社なので農学部といった理系出身でないとダメなのではないか、というイメージを持たれることが多いのですが、意外に文系出身の者も多いです。先ほども申しましたが、大切なのは知識や経験値よりも、どれだけちゃんと人の話を聞いて相手に寄り添った仕事ができるかということです。それに、私たちの事業は多岐にわたっているので、幅広い興味を持って仕事と共に成長してくださる方に入社をしていただきたいですね。

Q.例えば、どんな経歴の方がいらっしゃるのですか?

田中さん

元学芸員とか、空港で検疫官をやっていた者、金融業界で働いていた者や自衛隊員だった者もいますね。

なるほど、実に多様な人材が活躍されていますね。 まさに人物を重視して採用をされていることが伺えます。 最後にこの仕事のおもしろさについて伺いました。

田中さん

販売先のお客様の収益が自分の提案によってグッと上がった時は、一番のやりがいを感じられるのではないでしょうか。それに、お客様との関係を築いていく中で色んな相談を受けることも多くなります。そういう人間関係を築いていくことを楽しめる方はいいリズムで仕事もできますし、本当におもしろい仕事だと思いますよ。仕事だけでなくプライベートでも、お客様と仲良くなる者もいますしね(笑)。

続いて、岐阜県出身で滋賀県の大学に通われ、2016年にIターンで田中種苗に新卒入社をされた営業部の中嶋海都さんにお話を伺いました。

中嶋さん

Q.入社のきっかけを教えてください。

中嶋さん

大学時代に遺伝子操作の勉強をしている中で、農業に携わる仕事がしたいと思って、田中種苗を会社訪問で訪れました。その時、社内に仕切りが全くないことに気付いて、きっとこの会社は風通しが良い会社なのだろうと非常に良いイメージを持って入社を決めました。

Q.実際に入社をしてみて風通しは良かったですか?

中嶋さん

そうですね。全くかしこまった雰囲気もなく、何でも質問しやすい環境でした。社長にもわからないことがあるとすぐに質問をして教えてもらっていますし(笑)。わからないことがあっても聞きやすい環境というのは非常に助かっていますね。

実際、田中種苗1階の執務室は、広々とした一間続きのフロアになっており、各セクションを区切るパーティションの類が一切ないことが分かります。これは、社内でコミュニケーションがとりやすいように、という田中社長のこだわりです。社長室まで個室でなく、他の社員と同じスペースで仕事をされているそうです。

社内雰囲気
中嶋さん

大学時代は遺伝子組み換えについて少し学んだ程度で、特に種苗に関する専門性はなかったですね。正直、畑の土すら触ったことがなかったですよ。

そんな中嶋さんが、種苗業界というほとんど未知の世界に飛び込んでから今に至るまでのキャリアパスについて色々と伺ってみました。

Q.未経験からどのようにして仕事を覚えられたのか教えてください。

中嶋さん

入社当初はまず店舗に配属されて、実際に会社がどんなものを販売しているのかを現場で学びつつ、合間に座学でも勉強しました。6月あたりから種や苗の販売が落ち着いてくるので、営業部の先輩に同行してどのように営業しているのかを学び、そして9月くらいからはルートセールスというかたちで1人で営業に出て実践経験を積んでいく、という流れで仕事を覚えていきました。

Q.現在の主な仕事内容を教えてください。

中嶋さん

私は主に農協さんを担当しているのですが、農協さんや農協さんに関わる農家の方々のところへ行ってお話を伺い、それに対して自社サービスを企画提案したり、販売したりしています。

Q.この仕事をやっていて良かったと感じるのはどういう時ですか?

中嶋さん

作物がうまく育たなくて困っている農家さんからご相談を受けて、自分がご提案した品種に変えたらうまく育って収益が上がったと喜ばれた時ですね。まさに自分の仕事が農家の方々の収益にダイレクトに影響すると実感できた瞬間でした。自分が貢献できると嬉しいですし、強いやりがいを感じる反面、日に日にその責任の重さも感じるようになってきました。

農家の方々の様々な悩みに応えるべく、日々奮闘しながらも前進を続けている中嶋さん。今後の目標について聞いてみました。

中嶋さん

もっと経験を積み重ねていって、お客様のご要望を先回りしてキャッチしてご提案できるようになりたいです。仕事に追われるのではなく、私の先輩のように仕事を追いかけるようなスタイルに憧れますね。

仕事風景

身近にいる先輩から刺激を受けて日々成長しているという中嶋さんですが、オンとオフのメリハリをつけて、あまり無理をしてストレスを溜めてしまわないように心がけているそう。

Q.オフの日の過ごし方を教えてください。

中嶋さん

私は元々島根出身ではないので、島根の観光スポットを自分で探して友人と行ったりしています。例えば、平田にある紅葉が綺麗な鰐淵寺とか、松江にある由志園のイルミネーションとか。島根には色んな魅力的な場所があるなぁと実感していますね。

紅葉

Q.島根に来て良かったと思いますか?

中嶋さん

良かったですね。島根の雰囲気も私の生まれ育った岐阜県の各務原に似ていてすぐになじめましたし、温かくていい人ばかりです。自然も多くて、子どもが外で遊んでいる姿を見かけると、子育てにも良い環境だと感じますしね。

田中種苗に入社するまで島根に全く縁がなかった中嶋さん。営業先で話される島根の方言もわからないことが多かったそうですが、わからない言葉を素直に教えてもらうことで相手の方と仲良くなれたのだそう。

ただ、ビジネスシーンにおいては、わからないことを素直に分からないと言って相手に尋ねることは、想像以上に難しいことです。

中嶋さん

最初は、わからないことをわからないまま相手に合わせて受け流すことが多かったです。でも、わからないまま受け流してしまったことで相手の意図しない解釈をしてしまってご迷惑をかけてしまったことがあったんです。それ以来、わからないことはわかるまでちゃんと聞かなければならない、と思うようになりました。

失敗を乗り越え、地元の方にかわいがっていただけるようになったという中嶋さん。

最後に田中種苗で働きたいと考えている方にメッセージをいただきました。

中嶋さん

種苗業界が特殊なのかもしれませんが、コミュニケーション能力がないと営業職は務まらないとか、線引きしないで欲しいと思います。私は学生時代、人と話すのが本当に苦手で、ましてや年上の方と話すなんて考えられませんでした。しかも、私の場合はIターンだったので、周りに全く知り合いもいないところからのスタートでした。そんな私でも問題なく業務をこなせています。

なので、人と話すのが苦手な方でも絶対に大丈夫だと思います。営業先の方々も本当にフレンドリーで気さくに話をしてくださいますし、ネクタイを締めてピシッとかしこまった営業をしているわけでもないので、私個人の感想としてはやりやすい環境だと思います。型にはまった仕事ではなく、自分のカラーを出せる仕事なので、ぜひ一緒にがんばりましょう!

地元農家の方々と共に歩み、農業の発展を強力にバックアップしている田中種苗。

地域貢献を実感しながら、農協の方々、農家の方々とのコミュニケーションを通じて、自らの人間力を無限に高めていける、大変やりがいのある仕事です。

あなたの力で島根の農業をますます発展させてみませんか?

(2020年12月取材)

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