スタッフのひとりごと

定住財団スタッフの日々のつぶやきをお届けします。

Diary

2025-09-18 祖母の思い出

祖母が亡くなって、何年経つのだろう。

ふと、思い出す、様々な事。

 

私が幼い頃、その時に祖母は何歳だったのか。

サザエさんのフネさんのようなヘアスタイルのおばあちゃんは、朝起きた時に髪に葉っぱを挿している時があった。「おばあちゃん、どうして葉っぱつけてるの?」と聞くと、悪い夢を見たから南天の葉っぱ挿してるんだよって。難を転じるおまじないをしていたようだった。それから、たまに葉っぱをつけてるおばあちゃんを見ても、「おばあちゃん、悪い夢見たの?」と聞きはしても夢の内容までは尋ねることはなかった。その夢はどんな悪い夢だったのか、南天の葉っぱはおばあちゃんを悪い夢から守ってくれたのか、今となっては知る由もない。

 

お友達と日帰り旅行に行ったりすれば、必ず可愛らしいお土産を買ってきてくれたものだ。その時、おばあちゃんがどこに行っていたのか誰と行ったのか、お出かけが好きだったのか、私は何も知らない。

 

七夕の時には裏山から笹を切り出して来てくれて、短冊に願いごとを書いたり飾りつけをさせてくれた。お月見の時にはススキにお月見団子、お節句には笹巻もたくさん作って食べさせてもらった。お雛様を飾ってくれた事、お正月にはお着物を誂えてもらった事。季節をたっぷり、味合わせてくれて、行事を大切にしてくれていたのだなと今となってしみじみ思う。

 

たくさんたくさん、してもらっていたのに、その時に私はちゃんと「ありがとう、おばあちゃん。」と言っていたのかと思う。おばあちゃんのお話を聞いたり、気持ちを聞いた事があったのかと思う。

相撲をテレビで見ていた祖母に、相撲が好きなんだろうなと子ども心に思っていたけど、「おばあちゃん、お相撲好きなの?」と聞いたことがあっただろうかと思う。

 

してもらっていた事は全部全部、当たり前のことではなかったと。

歳を重ねて、やっとやっと、気づいたと。

 

おばあちゃんに伝えたい。

(ウ)

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